国民全体の教養の向上を図って設立された学校である。領内の一定以上の規模の都市にも一つならず設立されている。 学院長の執務室が敷地の中心に位置する三階建ての細長い建築物にあるため、誰ともなくこの学校全体を塔と呼ぶようになった。 この塔での学習を望むものはまず国に申請する必要があるが、手続き自体はこの学院で簡単にできるし、試験さえ合格し続ければ学費も必要がない。 そしていつの間にか、この塔に子どもを通わせられるということ自体が、中級以上の市民であることを証明するステータスであるかのようになった。 正式な生徒になるには神聖王国の市民でなければならないが、有料で教えを受けることはできる。 |