十年の長きに渡って繰り広げられた“大陸戦争”の当初に建てられてそれを生き抜き、“サイーディア討伐戦”、また、“魔物掃討作戦”の激戦を生き延びた歴戦の城塞。 岩山の上に石造りされたこの建物は華美でなく、しかし質素に過ぎず、そして戦略上の合理性と生活のふたつを追求して改築が繰り返された大規模の王城で、その威容は北の大地まで伝わっている。 先代である正義王アールス、そして当代の剣王ハルッサムとともに様々な逸話を残したこの人の身ならぬ老兵は、今は平和な暮らしを営んでいるように見える。 ハルッサムと故王妃との双子は若輩ながらも、兄のシーザーは剣に、妹のリィジィーは魔術に才を見せており、ともに将来を嘱望されている。 この王家は民に絶大な人気を誇り、その治世は安定し揺るがない。 |
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政務室 会議室 研究室 詰め所 礼拝堂 |
兵士宿舎 一般宿舎 馬厩舎 家畜小屋 |
食堂 舞踏場 訓練場 鍛冶場 |
書庫 食料庫 宝物庫 地下牢 |
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GM |
サーラは正門前へ移動しました。 |
ニュアージュ |
サーラ< 「まあ、そのうち、君にも出向の話が来るさ、サーラ」 シルヴァードから出ることがないと言われて、そう答える。 「わたしの場合は、カルノとの会合の雑用係だったけど、陛下は愛する騎士を国外へ行かせて修行を積ませることを何よりお好みだからね。 シーザー殿下も、今頃、どこの僻地においでのことか」 わざとらしく肩をすくめてみせる。 「こちらこそ。 わたしも君と同じでね。寝台に入る前に身体を動かさなくちゃ、なかなか寝付けないのさ。 君はこれから任務か。頑張ってくれ」 |
サーラ |
ニュアージュ< 「それは楽しみだ。」 秘蔵の酒、という言葉に目を輝かせる。 「エルフの森か。カルノ王国の話も聞きたいが、そちらの話も興味がある。 私はあまり、シルヴァードから出ることがないし。・・・ということで、土産話も楽しみにしているぞ。」 にやり、としか形容できない笑みを浮かべ、それに不似合いな程、流麗な騎士礼をしてみせた。 「では、私はここで失礼する。 任務明けにつき合わせて悪かったな。ゆっくり休んでくれ。」 そう声をかけると、アイスバーグやイーディスに声をかけ、踵を返す。 肩で風を切るようにして、サーラは訓練場を後にした。 |
ニュアージュ |
イーディス< 「惜しいところだったね。今度機会があったら、わたしともやらないか。お互い、身に付くところがあると思うんだが」 イーディスの肩を――スキンシップの希薄なエルフ族にしては非常に珍しい素振りだが――拳で軽く叩く。 サーラ< 「仕方ないな」 肩をすくめる。 「秘蔵の酒を出してくるとしよう。エルフの森で作られた希有な酒でね。最高の酔いを楽しめる。ああ、もっとも、君はほとんど酔わないんだったかな? まあ、いいか。楽しみにしているよ。任務が終わったら、声を掛けて欲しいな」 |
サーラ |
イーディス< おどけたような敬礼に笑みを深くする。 「本当なら、武勇の才などは関係しないような話ならいいんだが。 どうも気になるというか・・・用心にこしたことはないからな。」 そう言って、時間を確かめるように窓の外へ目をむける。 「・・・ちょうど良い刻限かな。アルマ殿を待たせても悪いし、そろそろ正門の方へ向かおうか。」 ニュアージュ< 「あわただしくてすまない。 この仕事が終わったら、約束どおり飲むことにしよう。」 笑顔を浮かべ、旧知の騎士隊長に声をかけた。 |
アイスバーグ |
イーディス< 「隊長とあそこまで競り合った相手と、気軽に戦う気にはなれないな」 困った風に笑う。 「知っていると思うけれどね、私はどちらかというと本を相手にする方が得意なんだ。 しかし、挑戦を受けて、断る訳にもいかない。この任務が終わったら、訓練をするとしようか」 |
GM |
- 模擬戦終了 - イーディス: SP2.0 BP2.0 PP1.0 キャプテン(片手剣) SP+1.0 体術 SP+0.5 サーラ: SP2.0 BP2.0 PP1.0 騎士王国教養/槍騎士 SP+1.5 |
イーディス |
サーラ< 「…参ったッス」 精も根も尽き果てたという顔で身体を起こすと、お手上げというアクションを見せる。 「まだまだッスよ。でも、うれしいッス」 サーラからの言葉に照れながらも笑顔は隠せない。 「まだ、これからも精進ッス」 自らに活を入れるように答えてから 「そういえば、調査も忘れちゃいけないところッスね。こちらも足を引っ張ることないようがんばるッスヨ」 と、おどけたように敬礼の真似をする。 アイスバーグ< 傍らの審判役の騎士に目をむけ、サーラの言葉にあわせて 「サー・アイスバーグも訓練をするときはいつでもあたしを誘ってください」 と笑顔をこぼした。 |
サーラ |
イーディス< 「勝負あり、かな?」 にっと笑い、自然な動きで槍を下ろす。 それまでのどこか獰猛なものではなく、鮮やかではあるが朗らかな笑顔だった。 「早さも威力も申し分ない。ウォン隊長に聞いていた通りの腕だ。 そして何より、度胸がいい。」 先ほど自分を見つめてきた強い眼差しを思い出し、笑みを深くする。 「きっと君は良い騎士になるだろう。」 そう言うと、姿勢を正し軽く頭を下げた。 「『訓練をつける』などと言ったが、私の方こそいい勉強になった。ありがとう。 そして、」 握手を求めるように、片手を差し出した。 金の目が楽しそうに細められる。 「この後の調査ではよろしく頼む。 これだけ頼もしい味方がいるのは、我々としても心強い。」 アイスバーグ< 審判役を務めてくれた部下に礼をいい、笑顔を向けた。 「一本、取られてしまったよ。私もまだまだ修行が足りないな。」 悔しそうな響きが、わずかばかりその声に混じっていたかもしれない。 それでも、それを上回る何かが、サーラの声を明るく彩っていた。 「けれど、実戦・・・というか、模擬試合はしてみるものだな。どこに手強い相手がいるかわからない。 おまえも他流試合をする機会があったら、どんどん挑戦するといい。 なんなら、次は私が審判をするぞ。」 今回の謝礼代わりということで、と破顔する。 |
GM |
行動値: サーラ19(17+2D6) イーディス20(15+1D12) 今度は、イーディスが先手をとる。 なるべく相手の機先を制する動きをしていたサーラだったが、今回の判断はイーディスの方が速かった。 とはいえ、その差はほんの刹那であり、イーディスが剣を動かした次の瞬間には、サーラも足を踏み込んでいる。 突き出される剣に向かっていく形だ。 技能判定:分類/ショートソード・偽攻撃 イーディス:完全な失敗!(97/100) サーラは躊躇せず身を進める。 イーディスの放った突きは牽制だった。相手の点数が優っていることに少し落ち着きを失ってしまっていたのか、それはあまりにも明らかになっていた。 フェイントの剣をくぐり抜け、サーラはイーディスの側面に回り込む。そして、すかさず、槍を放った。 命中判定:分類/シルバースネーク・側面攻撃 サーラ:優秀な成功!(24/100) 回避!(12/100) < イーディス 側面攻撃-15% 躱しにくい横合いからの刺突を、イーディスは素早い身のこなしで回避してのける。 敏捷判定:分類/間合い調整・競合 サーラ:優秀な成功!(30/100) イーディス:成功!(66/100) 避けるイーディスに食らい付き、そのまま側面から、サーラは追撃を放つ。 命中判定:分類/シルバースネーク・薙ぎ払い・部位狙い(足)・偽攻撃・連続攻撃(1/2)・側面攻撃 サーラ:連続攻撃-10% 完全な成功!(7/100) 「幻惑:20」 > イーディス :突き・部位狙い(顔)・連続攻撃(1/2)・側面攻撃 サーラ:連続攻撃-10% 成功!(65/100) 回避失敗! < イーディス 幻惑-20% 側面攻撃-15% 失点! > イーディス そして、再び。 ぴたりと、イーディスに槍が突き付けられる。 【模擬戦終了】 サーラ 失点1 イーディス 失点3 (能力値などを無視した、サイコロの出目だけ記入してみました。見ていて煩わしいでしょうか?) |
イーディス |
サーラ< バランスを崩した姿勢を起こしながら、まんまと相手の術中に嵌っている自らに小さく悪態をつくと、 「昔から喧嘩ばっかりは得意ッスから…」 笑みを浮かべながらに相手を見つめるが、その目は自らのふがいなさへの怒りと、相手への執念が浮かんでいた。 「望むところっスヨ!」 力強く地面を踏みしめながら、構えを取る。 |
サーラ |
イーディス< 詰めていた息を吐き、体の力を抜く。 軽く首を、腕を回すと、気合を入れなおすように姿勢を正した。 「なんとか二本目が取れたが・・・しかし、君は、反則のように強いな。 本当に従騎士なのか?なんだか疑わしくなってきたぞ。」 冗談めかした台詞だが、強いと思っているのは本気のようだ。 金色の目が、爛々と輝いているように見える。 「さて、続きをやろうか。」 笑いかける顔は、肉食獣が笑えばこうなるだろうというような笑顔だった。 |
GM |
行動値: サーラ27(17+2D6) イーディス18(15+1D12) ぶん。 互いに意を交わし合って、試合の再開がなされる。 その瞬間、すでに間合いに踏み込んでいたサーラの槍がイーディスに繰り出されていた。 命中判定:分類/シルバースネーク・打撃 サーラ:優秀な成功! 回避失敗! < イーディス 6ダメージ! > イーディス シルバースネークの硬い柄が、イーディスの肩口を捉える。 ポイントにはならないが、攻撃の体制に入ろうとしていたイーディスは機先を制され、たたらを踏んだ。 「うッ…何のこれしきッスヨ!」 そして、続けざまに、サーラが仕掛ける。 振り抜いた槍を返し、気合いを乗せた突きを放つ。 命中判定:分類/シルバースネーク・突き・強打 サーラ:辛うじて成功! 回避! < イーディス 「あなたの攻撃は見切ったッス」 バランスを崩していながらも、余裕を見せながら、イーディスはサーラの突きを躱す。 サーラは再び槍を返し、すぐに距離を修正する動きだ。 それを追って、イーディスが反撃に出る。 命中判定:分類/ショートソード・突き イーディス:成功! 辛うじて回避! < サーラ 追いすがる刺突は、しかし追い切れない。 サーラは更に距離を取ろうとする。 命中判定:分類/ロングソード・薙ぎ払い イーディス:成功! 受け流し! < サーラ 自信に満ちた迷いのない剣だったが、二度目の斬撃も届かない。サーラの繰り出した槍の、石突きで捌かれる。 「クッ!!そう簡単にはいかないッスね」 舌打ちをしたイーディスに、反転したサーラの攻撃が掛けられる。 攻守が目まぐるしく入れ替わり、この模擬戦は、まるで一種の演目のようになっていた。 技能判定:分類/シルバースネーク・偽攻撃 *2 サーラ:完全な成功! 成功! 「幻惑:20」 > イーディス 「偽攻撃:10」 > イーディス 「見切り:20」 < イーディス 素早く繰り出される二連の突き。イーディスは防御の為に武器を動かした。 殺気の乗った一つ目の攻撃。イーディスは必要以上の防御動作を取り、そして、肩すかしに合う。 二度目、続けての攻撃を、イーディスはフェイントと見抜いた。しかし、すでにバランスは崩れている。 命中判定:分類/シルバースネーク・突き サーラ:優秀な成功! 回避失敗! < イーディス 失点! > イーディス そして、三度目。 これは、先ほども受けた、三連続の幻惑剣だった。 意識をせずにそれと見抜いた身体は、初めの時よりも自然に動いたが、それでも、躱すことができなかった。 ぴたり。 サーラの槍が、イーディスに突き付けられた。 【4ターン経過】 サーラ 失点1 イーディス 失点2 |
GM |
補足 この形式の訓練では、ルールは次のように定められている。無言のうちに浸透している不文律であるが、破られたことはない。 ・相手に刃、あるいはその武器において“刃”にあたる部分を触れさせないこと。これを違えれば即座に負けを宣言される ・対戦者双方、あるいは片方及び観客が“あたった”と見なした攻撃を、先に三度行ったものが勝ち である。 他にはルールは無く、実際の決闘に準じて行われる。例えば、武器以外の使用には制限はない。格闘術の使用も、命中させてもポイントにはならないが、認められている。これによって、剣よりもナイフを得意とする騎士にもチャンスがあるといえる。 【4ターン目開始】 サーラ 失点1 イーディス 失点1 特に変更などが無ければ、次回の更新時に処理をいたします。 |
イーディス |
サーラ< 先制を許し焦ったのもつかの間、すぐに取り返した一撃に少なからず興奮する気持ちを抑え、 「これで五分五分ッスヨ」 にいっと挑発的な笑みを浮かべ、 「さあ、これからッス!!」 気合を入れるように掛け声をかけてから、構えを取る。 |
サーラ |
イーディス< 不思議なものをみたように、じっと自分に突きつけられた剣を見ている。 「・・・すごいな。」 純粋な感嘆の声が、口から漏れた。 に、と弾けるような笑みを浮かべると槍を下ろす。 「油断したつもりはないのだが・・・完全に虚を突かれた。」 強いな、と、目元を眇めてイーディスを見た。 その後、気持ちを切り替えるように表情を変えると、再び対峙する位置につき、槍をかまえる。 |
GM |
行動値: サーラ24(17+2D6) イーディス25(15+1D12) ほとんど同時に、二人は動いた。 先ほどの、サーラの突然に反撃に対する驚きとたじろぎを覚えていたイーディスは再び翼の構えを取り、サーラはまっすぐに突き進む。 敏捷判定:分類/競合・イーディス・サーラ イーディス:優秀な成功! サーラ -10%:成功! 機を制したのはイーディスだった。 攻撃のための構えを完成させる段階で、サーラは相手の、より早い攻撃を察知する。 サーラの踏み込みに対して迎え撃つ形で、イーディスの左の剣が蛇のように伸びる。 命中判定:分類/ショートソード・突き > サーラ イーディス:優秀な成功! 辛うじて回避! < サーラ サーラは逆撃を仕掛ける余裕もなく、髪の毛一筋ほどの差で、なんとか身を躱す。 「チィッ…!!」 イーディスの舌打ちを聴きながら、回避の姿勢から、サーラはくるりと反転し、後ろに退く。 ぎりぎり、イーディスの間合いの外だ。 一歩退いたかと思えば、また、次の瞬間に攻撃の体勢に入る。サーラは正眼に構えた槍を、まっすぐに突き出す。 命中判定:分類/シルバースネーク・突き・創意工夫 > イーディス サーラ:非常に優秀な成功! 完全な回避! < イーディス 岡目八目というが、雷光のような一撃はその観客もが目に捉えられないほどだった。 だから、イーディスが、必要充分な、ぎりぎりにだけ身を動かして攻撃を回避したときも、観客は一瞬、彼女がまともに槍を受けたように見えた。 命中判定:分類/ロングソード・薙ぎ払い > サーラ イーディス:成功! 回避失敗! < サーラ 失点! > サーラ 回避から攻撃へと転じる動作はあまりに滑らかだった。 イーディスは、定められた型を、定められた通りになぞり、振り抜いた。 「そう、やられてばかりは、いられないッスヨ」 右の剣を、ぴたりとサーラに突き付けて、イーディスはにやりとした。 【3ターン経過】 サーラ 失点1 イーディス 失点1 |
サーラ |
イーディス< 「・・・驚いたな。予想以上の膂力だ。」 金の目を輝かせ、感嘆の声をあげた。 筋肉をほぐすように腕を回しながら、2試合目を始めるために定められた位置に戻る。 にっと、好戦的な笑みを浮かべながら槍を構えた。 「気を引き締めてかかるとしよう。」 |
GM |
行動値: サーラ26(17+2D6) イーディス18(15+1D12) イーディスの技量に、軽く目を見張りつつも、サーラは攻撃を続ける。 体勢を立て直すや、素早く、跳ね上げるようにして、槍を突き出す。 技能判定:分類/シルバースネーク・偽攻撃 *2 > イーディス サーラ:完全な成功! 成功! > 「幻惑:30」 > 「偽攻撃:20」 「見切り:10」 < イーディス > 「幻惑:10」 イーディス 「幻惑:40」 「その攻撃は見抜いたッス」 一度、二度、と繰り出される槍を、イーディスは確実に躱した。かのように、サーラは感じさせることに成功する。 二回の攻撃は、三度目の一撃を導くための動作に過ぎなかった。イーディスが回避に動いたところに、唸りをあげて、槍が食らい付いていく。 完全に虚をつかれたイーディスだった。 命中判定:分類/シルバースネーク > イーディス サーラ:成功! 辛うじて回避! < イーディス が、それでも、何とか身を躱す。 立て続けの攻撃を行うと、どうしても動きに揺らぎが出てくる。そのぶれをイーディスが見抜き、付け入ることができた結果だった。 その大きな攻撃を避けるや、イーディスは前に踏み込んでいく。先ほどと同じ形だ。引き戻される槍を追いかけるように。 武術判定:分類/剣術(片手)・二刀流 > サーラ イーディス:成功! > 「偽攻撃:10」 「見切り:30」 < サーラ :攻撃成功! 完全な防御! < サーラ 逆撃! < サーラ 回避失敗! > 逆撃 失点! < サーラ しかし、展開は先ほどとは異なっていた。 イーディスの巧みなフェイントを見切り、サーラは襲いかかってくる横殴りの攻撃を槍で素早く捌く。逆に、捌いた動作のままに武器を回転させ、短く持った槍の穂先を胸元に突き付けた。 「うっ……やるッスね」 先取点はサーラが得た。 【1ターン経過】 サーラ 失点なし イーディス 失点1 |
GM |
行動値: サーラ20(17+2D6) イーディス18(15+1D12) 訓練開始の宣言がなされて、すぐにサーラが動いた。 一気に間合いを縮めると、身をかがめ、目に捕らえにくい低位置から鋭く槍を突き上げる。 命中判定:分類/シルバースネーク > イーディス サーラ:成功! 回避! < イーディス イーディスは、食らい付いてきた槍を辛うじて、躱す。攻撃が外されるのを認めると、サーラは速やかに後退する。 それに対して、イーディスは双剣を構えて追いすがる。右と左、空を舞う鳥の翼のように腕を広げ、踏み込んでいく。 武術判定:分類/剣術(片手)・二刀流 > サーラ イーディス:成功! > 「偽攻撃:30」 「見切り:20」 < サーラ > 「幻惑:10」 :攻撃成功! 防御! < サーラ > 「アンバランス/軽度」! イーディスは二振りの剣を立て続けに閃かせ、フェイントで惑わせた後に、力強い一撃を叩き込む。 サーラはフェイントの動作を半ばは見抜き、半ばは見誤った。辛うじて、最後の攻撃を受け止めることに成功するが、それでも、フェイントで惑わされていたために、防御に技を凝らすことは出来ず、正面から攻撃を受け止めることになった。 イーディスの攻撃は重く、これが実戦で、力の加減がされていなかったら、サーラの槍はダメージを免れなかっただろう。 鍛錬のほどはほとんど同じ。サーラの方は身のこなしが軽く、イーディスの方は膂力で圧倒している。 また、技の的確さではサーラに分があるが、防御のバリエーションでは、双剣を操るイーディスに軍配があがるようだった。 【1ターン経過】 サーラ 失点なし イーディス 失点なし |
GM |
場所は訓練場で、広さはそこそこある。武器を振るうのには全く問題ない程度だ。 サーラとイーディスは向かい合った状態で立っており、間は3mほど離れている。 「では、開始!」 アイスバーグが、模擬戦の開始を告げる。 【訓練開始】 イーディス 失点なし サーラ 失点なし |
イーディス |
サーラの言葉に笑いながら周囲を見回し、 「こう多くに見られながら戦うってのも恥ずかしいもんだな」 と呟く。 ニュアージュ< 「勝負は時の運っていうじゃないすか」 笑いながら 「華なんて、少なくともこっちはそんないいもんじゃないですよ」 アイスバーグ< 「こちらの準備はOK。いくらでも大丈夫です」 そういうと、腰に佩いた二振りの剣に手を添える。 |
アイスバーグ |
サーラ< 「了解しました」 答えて、円陣から一歩だけ前に出る。 イーディス< 「従騎士イーディス、君は、準備は良いか?」 |
ニュアージュ |
サーラ< 「もちろんだよ。爆笑させてもらうよ」 イーディス< 「さあ、さあ、わたしの仇を討ってくれ。 ああ、いや、そうすると、サーラに負けたわたしは君にも負けることになるのか。ふうむ、参ったな」 ぶつぶつ呟いてから、ひょいと肩をすくめた。 サーラ&イーディス< 「まあいいさ。やあ、華のある試合だ。 どちらもがんばってくれ」 気楽に応援する姿勢だ。 |
サーラ |
アイスバーグ< 「そうか、それなら3本勝負といこう。 気合の入った訓練ができて、今日は運がいい。」 金色の目を眇めて笑い、そんなことを言った。 「では、アイスバーグ。審判を頼んでもいいだろうか?」 イーディス< 周りを見渡し、場所を空けてくれた人たちに礼など言いながらイーディスとの距離をとる。 「悪いな。ああ、あんまり前に出てくると危ないぞ。 振り回した槍が当たるかもしれないからな。」 笑いながら、見物人へ冗談とも忠告ともつかないことを言う。 軽口を叩きながらも作法どおり、約3メートルの間を空けて向き直った。 「ぎりぎりで止めてもらえないと困るな。 任務前に怪我などしては、隊の者に爆笑されてしまう。」 寸止めできるか自信がない、という言葉に破顔した。 相手の真剣な表情と礼に、鮮やかな笑みを浮かべる。 「こちらこそ。お互い良い勝負ができるよう、全力を尽くそう。」 流れるような動きで、礼を返した。 |
GM |
行動値:判定はターン開始時 サーラ(17+2D6) イーディス(15+1D12) 訓練場はあまり広くはないが、槍を振るうのに問題はない程度のスペースはある。先ほどよりも観客の数が増えているようだ。円形で、イーディスとサーラを取り囲んでいる。 今の二人の距離は、一歩だけ、あるばかりだ。 作法では、大体、3mほどの間隔を空けた状態で、試合を開始することになっている。 |
イーディス |
サーラ< 「あたしはどちらでもかまいません。ですが、やはり慣れた武器のほうがいいかもしれませんね」 と腰に佩いた剣の柄を撫でると、にやりと笑って、 「ちゃんと寸止めできるか…自信はありませんけどね。むしろ、一太刀でも貴方に打ち込むことができるのか分からないけど」 そして、改めてきりっとした顔でサーラを見つめると、 「では、お手柔らかにお願いします」 と一礼をした。 |
アイスバーグ |
サーラ< 「そうですね、ちょうど、三本勝負をするくらいの時間があるのではないでしょうか?」 何かを思い出すように、天井を見上げる。 これまでにかかった時間を計っているようだ。 「おそらく、問題ないでしょう」 |
サーラ |
イーディス< 笑うように、金色の目を軽く細める。 「そうか。それでは、任務前の体慣らしといこう。 私も、剣を相手にした戦い方を研究したい。」 自分の槍を掴むと、試合のできそうなスペースを探し、訓練場の中央の方へと移動する。 「使う武器は練習用のものと、自前のものとどちらがいいだろうか? 私としては、その剣をどう使うのか見たい気もするが・・・。」 どちらでも構わない、と、笑いかける。 「訓練方法は、先ほどと同じ、身体に当たる寸前で得物を止める騎士団方式で。 3本勝負をしている時間は・・・あったかな?」 最後の部分はアイスバーグの方を向き、問いかけた。 |
イーディス |
サーラ&アイスバーグ< かわいそうだなぁと思いながらも、笑いを堪え切れず、二人のやりとりをにやにやと見ている。 サーラ< 「ええ。実はあたしもあまり、かしこまったのが苦手で…。なので、呼び捨てにしていただけるとあたしも助かります」 腰に佩いた剣をちらりと一瞥し、 「さっき、サーニュアージュとの一戦を見させていただいたけど、やっぱり実際に身体で受けないとあたしのものにはできません。是非ともお手合わせを!」 |
アイスバーグ |
サーラ< 危うく吹き出しそうになりながら、辛うじて微笑みにとどめる。 後ろで、サーラが叩いた背中を手で押さえていたりする。 「そうですね――ですから私は、隊長と飲み比べだけはしないことにしています。お酒をご一緒するだけでしたら、喜んで」 にっ、と笑う。 |
ニュアージュ |
意味ありげな視線と笑みに、「勘弁してくれ」とばかりに、諸手をあげて見せる。 大げさな素振りで、「参ったな」の表現だ。 |
サーラ |
イーディス< 「ありがとう。それでは、よろしく頼む。」 明るい笑みを浮かべ、軽く敬礼をしながらそんなふうに言う。 「イーディス、と、呼ばせてもらってもかまわないかな? 同じ任務に当たるのに、いつまでも『従士イーディス』ではやりにくくてかなわない。 できれば私も、『サー』は抜きにしてもらえるとありがたいんだが・・・。」 偉そうで誰のことだかわからない、と苦笑を浮かべながら頬をかいた。 あっけらかんとした口調でものを言う、女性騎士を見ながらふむ、と頷く。 「他人の技を見てそれを盗むのは、訓練の基本だな。 熟練者のそれは見ているだけでも勉強になる。 それなら、まだ時間もあることだし、一手手合わせしてみようか?」 アイスバーグ< 「頼もしいな。酒は強いにこしたことはないぞ。 そちらの騎士隊長殿もおっしゃっているが、女性と飲み比べをして負けては格好がつかないからな。」 はっはっは、と笑いながらアイスバーグの背中をバンバンと叩いた。 傍らにいるニュアージュに視線をやり、そうだろう?と言わんばかりににっと笑った。 祝杯をあげるときには彼女も誘っては?という問いに、大きく頷く。 「もちろん、そうしよう。酒は皆で飲むほうが楽しいものだ。」 にっと笑って、そんな風に言った。 |
イーディス |
サーラ< 「よくあることです。あたしも何もないよりは何かかかってるほうが俄然ヤル気がでるってもんです」 と、にやにや顔。 「そう言って頂けると嬉しいです。伝令係としても、サー・サーラたちと一緒できるほうが何かあったときに我が隊にも連絡に走りやすい。是非ともこちらから参加させていただきたいところでした」 会話が訓練の話となってもにやけた顔のまま 「いえ、先ほどの腕前を見る限りでも、サー・サーラの腕前は推して計る以上のもの感じました。わたしはそれを盗んで自らの物にできたら、と思っているのですよ」 と、あっけらかんと言ってのけた。 アイスバーグ< 「あたしは特別なほうですよ。とはいえ、船乗りには確かに屈強な男が多いですね。船乗りほど下らない事に楽しみを見出す人間はいないですよ。あたしが小さな頃にも長い船旅の途中で力比べが始まれば、気づけば船中の人が集まって屈強さを競い合ったりしてましたよ」 と明るく話してから 「もちろん、陸に戻るごとに開かれる飲み比べも、たいへん盛り上がったことを覚えてますよ。よろしければ、いついつといわずとも、夜が明けるまででもサー・サーラにお付き合いできましょう」 とニッと笑う。自分より位の高い騎士を相手にして、すでに打ち解けてきているようである。 |
アイスバーグ |
サーラ< 「ま、あ、そうですね」 一瞬、たじろいだような顔をしてから、頷く。 「そこまで弱い方ではないですから、一杯とはいわず、三、四杯くらいまでなら大丈夫です。お付き合いさせて頂きます」 にこりとする。 イーディス< サーラと正面から渡り合えそうな従騎士の姿を見て、それから視線をサーラに戻す。 サーラ< 「そのときは、従士イーディスも誘うのはいかがでしょう、隊長。彼女さえ、悪くなければ?」 そして、もう一度、イーディスを見やる。 |
ニュアージュ |
サーラ< 「別に構わないのけどね」 肩をすくめて見せた。 「君と飲むのは、楽しいからね。もっとも、それなりに覚悟は必要だけど。さすがに、騎士仲間とはいえ女性よりも先に酔っぱらってしまうのは、格好が付かないもんだから。 まあ、そう言うのなら、一杯だけ。 そのあとは、勘定は互い持ちで、ってところか」 |
サーラ |
イーディス< おくられた拍手に、にこりと笑顔を返す。 「ありがとう。私は何かを賭ける勝負には気合いが入るほうなんだ。 ・・・あぁ、これはウォン隊長には内密に願いたい。 騎士としては誉められた姿勢ではないからな。」 内密と言いながら、その声は別に潜められることもなく、あっけらかんとしている。 その代わりに、どこか悪童めいた表情と声でそう言った。 ウォン隊長からの言付けを、僅かに表情を引き締めて聞き、頷いた。 「――了解した。ウォン隊長には、私が礼を言っていたと伝えてほしい。 今のところ、今回の件がどう転ぶかわからないが・・・用心にこしたことはない。」 そう言うと、表情を明るいものへと一変させてイーディスの顔を覗き込んだ。 「で、早速だが。戦力になる味方が一人でも欲しいところなんだが・・・従士イーディス。 あなたも、今夜の調査に協力していただけるかな? 『見所のある従士』だと、ウォン隊長からも聞いているのだが。」 にっこりと、笑顔を作ってそう言った。 「武名高い・・・?悪名ではなくて、かな?」 腕を組み、冗談半分本気半分と言った口調で呟く。 「訓練をつけるのは構わないが、私はあまり指導が上手いほうではないぞ? それでもいいのだろうか。」 ニュアージュ< 「なんだ、今まで知らなかったのか? 私のような乙女は、謙虚で控えめだと相場が決まっているんだぞ。」 そんな台詞を胸を張って言ってみせる。 そのあと、ニュアージュの笑いに返すようにこちらもにやりと笑った。 「頼もしいが、気持ちだけもらっておく。 負けたほうは1杯奢る、という約束だろう? 騎士は約定を違えてはいかんからな。」 アイスバーグ< 「ああ、その時にはおまえにも付き合ってもらうぞ。 若いうちからあまり飲みすぎては体に障るだろうが、一杯くらいなら大丈夫だろう?」 屈託のない笑みを浮かべ少年の顔を覗き込んだ。 |
アイスバーグ |
ほれぼれと、サーラの食事の様子を眺めている。 「では、祝杯用に取っておくこととしましょう」 サーラ< 「まだ、術士アルマとの約束には時間の余裕があります。……隊長の訓練は、今回は早く終わった方でしたね。電光石火のサー・ニュアージュとの模擬戦だったからでしょうか」 イーディス< 「武術にとって、力は重要な一要素らしい、従騎士イーディス。 わたしの隊長も、力はいつも鍛えている」 サーラを見てから、面白そうに答える。女性相手ながら、普通の従士と会話をするときの調子を取り戻してきているようだ。 それから、力瘤を見せられて、目を瞠った。 「参ったな。 船乗りというのは、皆、きみのような体格の持ち主なのか? 力比べをしたら、一秒と持たなさそうだ」 |
ニュアージュ |
サーラ< 「サーラ、もしかすると、きみは謙虚なのかなぁ……」 何となく情けなさそうな顔で見返した。 「まあ、いいさ。好きなだけ飲んでくれ。こうなったら、きみが酔いつぶれるほどの酒を用意してみせるよ」 にやりとした。 |
サーラ |
ニュアージュ< 「恐ろしいとは失礼だな。 避けやすい突きをどれだけ当てるか、というのが槍使いの命題なんだ。 威力をあげたいと思うのは当然だろう。」 に、と笑いかけると、槍を担ぐようにする。 トントンと、槍の柄の部分で自分の肩を叩きながら、ニュアージュが小剣を鞘にしまうのを見つめた。 「私はいつも、ほどほどにしか飲んでいないぞ。 周りの人間より少し酒に強いだけだ。」 真顔でそんなことを言う。 アイスバーグ< 「そうか、それは良かった。 これから体を動かすんだからな。腹が減っていては力も出せない。」 大きく頷きながら皿を受け取る。 「わざわざ火を起してくれたのか。 後でアッサムにも礼を言わないとな。」 食欲を誘う匂いに、大きく笑う。 さすがに訓練場の真ん中で食事をすると邪魔になるので、アイスバーグらを促がして隅の方へと移動した。 ワインの瓶が目に入ると、金色の目が嬉しそうに細められたが・・・笑いながら軽く首を振った。 「ありがたいが、今はやめておこう。 今飲むより、任務終了後に祝杯としてあけた方が旨そうだからな。」 そう言うと、手渡された鶏肉を口にした。 意外にもきれいな食べ方で――スピードだけは異様に速かった――、食べ物を片付けながら視線をアイスバーグへ向ける。 「有意義な訓練だったが時間を忘れていたな。 アルマ殿との約束の時間まで、あとどれくらいだ?」 |
イーディス |
アイスバーグ< 「はっは、あたしが得意なのは剣というよりも力比べというくらいで、酒場で男たちがやってるようなちょっとした喧嘩ですよ」 笑いながら、かるく力瘤を作ってみせる。女性という意識はまったく無いらしい。 「あんなすばらしい戦いを見せられた直後じゃ、私の腕なんて見られたもんじゃありませんよ」 サーラ< 「さすが、噂にたがわぬ腕前ですね」 拍手でサーラを出迎える。敬礼をすべきところかもしれないが、彼女にはそこまで考えがいたっていなかった様子である。 「いえ、一応、サー・サーラに我が隊長のサー・ウォンからの言付けがありまして、探しに来たんですよ。サー・アイスバーグとはそこでばったり、出くわしたのです。 ・・・本当のことを言えばちょっと身体を動かしたいってのもありましたが」 と罰の悪そうな笑いを浮かべてから、真面目な顔に戻ると 「サー・ウォンからの言付け、というのは・・・例の通路の気配の件です。我々の隊もできるかぎり調査に協力します。何か助けを求めることがあれば、私イーディスが伝令となります」 と一息に言い切る。 「それと・・・、これはサー・ウォンだけでなく私からのお願いなんですが・・・事件解決後でもいいので是非とも、武名高いサー・サーラの訓練をお受けさせていただけないでしょうか?」 |
アイスバーグ |
サーラ< 「はい、隊長。早食いは私の得意技の一つです。 父に鍛えられました」 本気とも冗談とも付かないことを笑顔で言うと、皿を差し出した。 「これは、隊長の分です。隊長のお夜食だということを言ったら、料理人のアッサムも快く火を起こしてくれました。 ご一緒に、ワインもいかがです?」 かいがいしく、次から次へと、ワインの瓶、グラスなどを取り出しては見せていく。 食欲をそそる匂いが、訓練場に広がっている。 |
ニュアージュ |
サーラ< 「いや、は」 笑みの方が強い苦笑いを浮かべて、手を挙げる。 「サーラ、勘弁して欲しい。きみがこれ以上、腕力を付けたらどうなるんだ。ぼくはそんな恐ろしい人と対戦したくはないよ」 それから、小剣で空を切り裂く。 ひゅるっ、という軽快な音をさせると、鞘に収めた。 「ぼくからいわせてもらえば、あれくらいしか防げないんなら、ぼくの小剣の技術はまだまだだ、というところになるかな。 きみにいうのは釈迦に説法だけれど、突き攻撃なんていうのは、フェイントを織り交ぜるか、連続攻撃にでも組み込まなければ、割合、簡単に避けるなり捌くなりできるものなんだ。 それを、まともに食らっちゃあね。まだまだ、とても剣士を名乗れないよ。 約束通り、次の酒代はぼくが持つよ」 いってから、ふと眉をひそめて、付け加える。 「ほどほどに頼むよ。ちょっと贅沢に武具を揃えちゃってね。貯蓄が心許ないから」 |
GM |
サーラの言葉に、観衆は笑みで応じたり、大げさに頭を振ってみせたりする。 |
サーラ |
自分たちを取り囲むようにできた円陣を眺め、にやりと笑う。 「我々の試合の観戦代は高いぞ? 取立てはきっちり行うからな。」 あけっぴろげな笑顔と明るい口調から、試合を眺めていたことを咎めているわけではなく、むしろ彼女の機嫌が良いことがわかる。 ただ、サーラの「取立て」というのが「訓練の相手をしてもらう」と同意であることも、どこか迫力のある笑いからわかるのだが・・・。 ニュアージュ< 「私の勝ちだな。約束どおり、酒代は払ってもらうぞ。」 槍を下ろし、破顔するとともにそんな台詞を言った。 「しかし、あれだけ防がれていてはダメだな。 私もまだまだ修行が足りない。」 もっと力をつけないといかん、とぶつぶつと呟いている。 どうやら真剣に言っているようだ。 イーディス< 見知った顔が円陣の中にいることに気付き、笑いかける。 「やあ。あなたも訓練か? しかし、アイスバーグと知り合いとは知らなかったな。」 機嫌の良さそうな笑みを浮かべながら、屈託なく話しかけた。 アイスバーグ< 「早かったな、アイスバーグ。」 軽く片手をあげ、近づいていく。 「しっかり食ってきたのか?何事も体が資本だぞ。」 そんなふうに言いながら彼の前に立ち、その手にある食べ物を見る。 金色の目がじっと皿を見つめる様は、肉食獣が食べ物を前にしているのによく似ていた。 「―旨そうだ。」 にこりと―にたり、かもしれないが―笑い、そう言った。 |
アイスバーグ |
イーディス< 「いや……」 叱責した方がよいのか、しない方が良いのか迷ってから、結局、曖昧な言葉を呟くだけに留まる。 とりあえず、自分の知っている限りの「騎士らしい態度」を取り繕うことを決意した。 槍捌きについての言を聞いて、嬉しそうに笑顔を浮かべる。 「私たちの隊長だからね、従騎士イーディス。 だが、きみも剣はかなり使える方だと聞いている。きっと、私では敵わないだろうな。知っているかもしれないが、私はあまり、白兵戦には向いていないから。 隊長はきみと一戦、交えたがっていると思うが」 きみの方はどうかと聞きかけて、握りしめた掌に気が付く。 訊ねるまでもないかも知れない、そう思って、そこで言葉を止めた。 それから、サーラの方に視線を向け、彼女がこちらに気が付いたときにすぐにそれと分かるように、皿を目立つような位置まで掲げた。 |
イーディス |
アイスバーグ< 「サー・サーラに伝えることがあって彼女を探しにきたっていうのが理由ですが、本音を言えば薄気味悪い事件に取り組む前に一汗かきたかったってのが本音っすね」 と、少し船乗り風の訛りがつい覗いてしまうが 「すいません。つい」 と慌てて直す。 模擬戦< 「見事な勝負でしたね。さすが、サー・サーラ。噂にたがわぬ槍さばきですね」 ごくりとつばを飲み込むと、そのてのひらをぎゅっと握り締めた。 |
戦闘 |
「私が何を封じていると? 渾身の突きを躱してそんなことを言っても、説得力がないぞ。」 にっと笑い、こちらも槍を構えなおした。 互いに失点1ということでどうだ、という問いに軽く頷く。 「私もそれでかまわない。 これ以上の失点は避けたいけどな」 言うサーラに、ニュアージュも答える。 「ぼくも避けたいよ。何しろ、次に一点取られたら、そこで敗退なんだから」 真っ先にサーラが動き、防御の構えを取ったニュアージュに突きかかる。 命中判定:分類/シルバースネーク > ニュアージュ(防御態勢) サーラ:失敗! ニュアージュは半歩、身を開きつつ、小剣をうまく使って攻撃を捌く。 「さすがに、早いな!」 サーラは声を掛けながら、そのまま、連続技を掛けていく。ニュアージュは徹底して、守りに入っている。 小剣の使い手が得意とする、受け流しに専念し、サーラが隙を見せるのを待っているのである。 その瞬間に、反撃に転じる腹づもりなのだろう。 命中判定:分類/シルバースネーク > ニュアージュ(防御態勢) サーラ:クリティカル! ところが、防御が巧みであるという自信に、油断があったのだろうか。 堅固なはずの防御をすり抜けて、サーラの槍が、あまりにも滑らかに入り込んでくる。 ニュアージュはぎくりと目を開いた。 もはや回避は間に合わない。 ぴたりと、槍先がエルフの胸元で止まった。 「あああ。嘘だろう、あっけないじゃないか。ぼくらしくもない」 せめて二点は取りたかったのに、と。情けなさそうに、ニュアージュが負けを宣言した。 【訓練終了!】 サーラ 失点1 ニュアージュ 失点3 |
戦闘 |
一旦、互いに停止してから、再び動き出す。 今度はニュアージュの方が早い。 エルフが素早く間合いを詰めて突きを放つ。 サーラも、幾分遅れながら、さらに強く踏み込んで、槍を振るっている。 敏捷判定:分類/競合 サーラ:-20% 完全な成功 > ニュアージュ:成功 サーラには立ち上がりでの出遅れがあったものの、その差に追いつき、追い越して、より早く、槍は振るわれた。 その槍がニュアージュの小剣を打ち払う。 意図しての行動ではなかったかも知れないが、腕力に劣るニュアージュはバランスを崩す。 命中判定:分類/シルバースネーク > ニュアージュ サーラ:失敗! 追い打ちの突きを放つサーラだが、ニュアージュは床に身を投げ出して避け、くるりと回転して、速やかに起きあがる。 サーラは軽く舌打ちをして、槍を構えなおした。 「やっぱりこの間合いの差はずるいな。サーラ。 こっちの長所が封じられてしまうじゃないか」 ニュアージュは剣を返して、切っ先を突き付ける構えから、胸の前に捧げ持つような形に変えた。稲妻のような踏み込みで先手を打つ攻撃方法を改めて、防御から隙を窺う姿勢に入ったようだ。 「ところで、さっきのやりとりだけど……。互いに、失点プラス1ではどうかな?」 行動値: サーラ25(17+2D6) ニュアージュ24(16+3D4) 【訓練開始】 サーラ 失点なし_? ニュアージュ 失点 1_? |
アイスバーグ |
模擬戦に熱心に見入っていたところに声を掛けられて、はっとして振り向く。 イーディス< 「ああ――ええと」 一瞬、まごついてから、騎士の態度を取り戻そうとする。 「やあ、従騎士イーディス」 アイスバーグは、彼女への接し方を騎士ウォンに聞いて、『普通の従者と同じように扱ってくれればいい』と言われている。 それでも、「これでいいのだろうか?」と、不安に駆られた。 王宮に出入りするようになってから、淑女に対する徹底した敬意を植え付けられて育ってきたのである。 そんな彼にとっては、サーラが唯一の例外と言っていい。 そこへ、もうひとつ例外を増やそうとして、できないこともないのだろうが、やはり、戸惑ってしまうのだった。 「きみは、訓練に来たのか?」 |
イーディス |
円陣を見つけ、さっそく観衆の中にまぎれる。どのみち、サー・サーラの模擬戦が終わるまで待つつもりであるし、人の試合を見るのは血が滾る。 と、アイスバーグの姿を見つけると、そちらににじり寄ってゆく。 アイスバーグ< じーっと、その手元の鶏肉を見つめてから 「サー・アイバーグではありませんか!?」 と声をかける。 |
戦闘 |
考えていたことも、動作に入ったタイミングも、全く同じだった。 サーラとニュアージュは床を蹴り、片方は槍を振るい、片方は小剣を突き出していた。 敏捷判定:分類/競合 サーラ:辛うじて成功 < ニュアージュ:成功 命中判定:分類/シルバースネーク・突き サーラ:優秀な成功! 不慣れなもの同士の戦いの場合、こういった事態が一番、危険だ。攻撃している最中は、もっとも防御が手薄になる時で、未熟なものは引き際を知らないし、咄嗟の対応もできない。 模擬戦であっても、同じだ。 訓練場での怪我人――場合によっては死人――はこういった時にでる。 とはいえ、それは不慣れなもの同士の話である。 二人の武器は同時に、相手に突き付けられる。 攻撃の速度はニュアージュの方がより早かったが、サーラの方が“腕”が長い。 ほんの一瞬の差があったにせよ、誰にもそれを見付けることはできなかった。 こういうときは、より早く相手に「命中」させた方の得点になるものなのだが。 ニュアージュは、武器を引きながら困った顔をする。 「困ったもんだね、ぼくには判断が付かない」 行動値: サーラ22(17+2D6) ニュアージュ24(16+3D4) 【訓練開始】 サーラ 失点なし_? ニュアージュ 失点 1_? |
GM |
イーディスが訓練場に入ってくると、覚えのある円陣が目に入った。誰かが模擬戦をしている時に良く見られる光景で、戦っている人物を取り囲んで、それぞれが好き勝手な批評をしたり、応援をしたりするのだ。 どうも、模擬戦をしているのは、自分が探している相手らしい。 サーラ・フィリス・ウィンダリアと、あまり覚えのない顔のエルフ騎士だ。 |
戦闘 |
サーラが動き、相手のお鉢を奪うように一気に間合いを詰めに行った。槍が大きく弧を描く。 命中判定:分類/シルバースネーク・薙ぎ払い サーラ:成功! 受け流し! < ニュアージュ 攻撃に対して、ニュアージュは、突き付けていた剣を複雑な形に翻しながら身を沈める。 槍は切っ先を逸らされ、擦過音を立てながら、小剣の刀身の上を滑っていく。 舌打ちを立てたサーラは続けざまに攻撃を仕掛ける体勢に入ったが、同時に、ニュアージュも踏み込んでいる。 身を低く、潜り込むようにしながら、防御に使った小剣を引き戻し、間合いを詰める。 この距離は小剣には最適で、短槍には少しばかりやりづらい。 サーラは間合いを取り戻すべく、後ろに飛び退いた。 ニュアージュもそれを追い、それが二度、繰り返される。 三度目、再度、間合いを詰めて来たニュアージュに、待ちかまえていたサーラの槍が襲いかかる。 辛うじて受け止めるニュアージュだが、小剣は、受け流しにはともかく、直接的な防御には向いていない。衝撃を真っ向から受けてしまい、大きくよろける。 命中判定:分類/シルバースネーク・突き サーラ:成功! > 失点! 槍の切っ先が、触れるか触れないかというところで引き戻される。 ニュアージュは顔をしかめて数歩退き、しきり直すように、構えを取った。 行動値: サーラ20(17+2D6) ニュアージュ20(16+3D4) 【訓練開始】 サーラ 失点なし ニュアージュ 失点 1 |
GM |
訓練場はあまり広くはないが、槍を振るうのに問題はない程度のスペースはある。 二人の間は10フィート(約3m)ばかりで、その周囲に観客が散らばっていたり、我関せずで訓練に励んでいるものもいる。 ニュアージュは、ぴたりと構えて、制止している。 片足はやや浮いており、いつでも動ける体勢だ。 黄緑色の目が、じっと、サーラの挙動を注視している。 行動値: サーラ23(17+2D6) ニュアージュ21(16+3D4) 先手はサーラだ。 【訓練開始】 サーラ 失点なし ニュアージュ 失点なし |
サーラ |
ニュアージュ< 「奇遇だな。私も自分の負けに賭ける気はない。」 口元を笑みの形に吊り上げると、相手に向き直った。 中段に構え、槍先はまっすぐに相手に向けられる。 ニュアージュが構えを取るのを冷静に見ながらも、気分が昂揚するのがわかった。 (この緊張感は、悪くない・・・。) 金色に燃えるような光が、両眼にあった。 始めよう、という声に凄みのある微笑を返して、一つ頷いた。 |
GM |
サーラは、ニュアージュについて知っていることを思い出した。 ニュアージュは、サーラよりも少し早く、騎士叙任を受けた。 積んだ経験は彼女とさして変わらない。 剣術の腕は、サーラと同じか、それより紙一枚だけ上だろうか。その代わり、馬術の技術や身の捌きはサーラ程ではない。 小剣の達人を表現するときに、舞うようにと言われることが多い。だが、ニュアージュはそれとは違い、もっと無骨で、繊細さがない。ぴたりと止まった姿勢から、一気に突き刺す様子を、団長のギムリアスなどは、カエルの捕食に例えたものである。 ニュアージュが得意としているのは、離れた場所から飛び込んで、一気に自分の間合いに持ち込む、俊足の踏み込みである。 |
ニュアージュ |
サーラ< 「わたしは、君がまた酔い潰す方に、銀貨一枚を賭けているんだ。是非、負かしてやってほしいな」 だけど、と続ける。 「わたし自身が、この訓練で負ける方には賭けないよ」 腰元のレイピアを引き抜くと、構えを取る。 乗り出して、右手で剣を突きつけ、左半身は後ろに引いている。 「さて、それじゃあ、始めようか」 |
サーラ |
ニュアージュ< 「私はおまえと訓練ができるなら、なんでもいいぞ。 実は対剣術用の攻め方を考えているところだったんだ。」 同じように場所を空けてくれる騎士達に礼を言っていたが、付け加えられた言葉に軽く目を見張った。 言われた言葉を確認するようにニュアージュを見たが、すぐに破顔する。 「・・・意趣返しとは大きく出たな。 承知した。楽しみがあったほうが勝負は盛り上がる。」 にやり、と迫力のある笑みを浮かべると、愛用の槍を手に歩を進めた。 |
ニュアージュ |
サーラ< 「そうだね、光栄に思ってもらわないと。そのサー・ニュアージュは、自分の隊員にも滅多に誉め言葉を言わないっていう定評があるんだから」 にやにやと笑う。 「夜の巡回か、それなら、しっかりと身体を暖めないと。 君さえ良ければ、使い勝手の悪い練習用の剣ではなくて、いつもの小剣でやりたいと思うんだ。 もちろん、君はいつもの槍で。 ルールはいつも通り、刃を相手の身体に触れさせないこと。 先に、相手に対して三度、攻撃を――寸止めで――命中させたものが勝ち」 他の訓練者が場所を空けて行ってくれるのににこやかに礼をしながら、ふと、思いついたように付け加える。 「負けた方が、今度、一杯奢るって言うのはどうだい。 サー・アレックスも、サー・オディアンも、この間、先に酔いつぶれた意趣返しがしたいと言っているんだ」 |
サーラ |
ニュアージュ< 「カルノ王国か。それはご苦労だったな。 今度ゆっくり土産話を聞かせてもらおう。」 楽しそうに笑うと、こちらも礼を返した。 華がある、という言葉に肩をすくめる。 「おだてても何も出ないぞ? 槍術は見かけが派手だからな、目立つんだろう。 でも、ま、ニュアージュ隊長に誉めて頂けるたのは光栄だ。」 相手の端正な顔を見据え、にやりと笑う。 「もちろん。私もこの後、夜の巡回にでるからな。 痣を作りたくないという意見に異存はない。」 そうは言いながらも、サーラの目は闘志が爛々と燃えていた。 |
ニュアージュ |
サーラ< 「あなたが照れることがあるですって、サー? それは意外でした」 わざとらしくきょとんとする。 「――いや、冗談だよ。怒らないだろう、サーラ」 エルフにしては珍しく口髭を生やした騎士が、簡素な礼を取る。 彼の、華奢で端正な顔立ちと、よく梳かれ、肩口で綺麗に切り揃えられた金髪には、その人間くさい口髭が不似合いで、よくからかいの種になる。 「しばらく任務でカルノ王国に行っていたんだが……うん、帰って早々、良い目の保養になったとも。 つまらないだなんてとんでもない。華があるからなぁ、君の演技は」 うんうん、と一人頷く。 「訓練か……久しぶりだし、面白そうだ。 でも、疲れた身体に痣は増やしたくない。 お互い、寸止めで構わないかい?」 |
サーラ |
「――こんなものか? いや、懐に入り込まれた場合・・・」 ぶつぶつと呟きながら、体の動きを確認していく。 周りの視線には気付かないのか、気にならないのか。 サーラは何の気負いもない表情のまま、槍をふるった。 訓練判定:分類/槍術・シャドー(限定:武術) サーラ:成功! ニュアージュ< 「人の観察ばかりというのはずるいな、サー・ニュアージュ。 照れるじゃないか。」 ぶん、と風を切る音を立てて槍を大きく振る。 訓練を一段落させ、同僚の騎士隊長に体を向けた。 「照れる」という言葉のわりに、相手に向かう顔は面白そうに笑っている。 「見ているだけではつまらないだろうに。 何だったら私に訓練をつけてくれてもいいんだぞ。」 |
GM |
訓練によって、技能の習熟度を徐々に高めていくことができます。訓練は、その内容を明示するのも面白いでしょうし、ただ「訓練する」とだけでも大丈夫です。 サーラはまず基本的な型を辿り、一つ一つ、身体の動きを確かめる。 そうして身体が柔らかくなったら、人形に、想像上の戦闘相手……影を映し、架空の攻撃に対して防御を、防御に対して攻撃を合わせる。 ( こうした影相手の鍛錬は、あまり行われていない。この時代、武術も流派もそれに付随する理論も確立してはいないから、剣術にしろ槍術にしろ、師匠と弟子が、あるいは弟子同士が直接、重傷を覚悟で叩きのめしあって、技術を身に付けていくのが一般的なのである。シルヴァードでは、訓練での負傷が絶えないことに頭を悩ませた近衛兵隊長バージェス・ドミニクがこれを考案したために、一部で行われるようになったのである。 一部、というのは、この訓練が初心者や、想像力の欠如した人間には行えないからである。初心者は、定石を知らないし、定石がなければ奇手も出ては来ない。だから、頭の中で影の動きを練り上げることはできないし、それに対応するための行動もできないから、技術が磨かれることはない。そして、想像力がなければ技術があっても無駄である。 逆に、行っているものが達人であればあるほど、この鍛錬は実戦に近づいていく。観客が、訓練中の戦士の前に、その戦士と攻防を繰り返す対戦相手の姿を錯視してしまうほどだ。 ちなみに、訓練者が創造する対戦相手は、その人が過去に見た達人であったり、実力伯仲する好敵手だったり、過去に自分をしごいてくれた師を写し取ったものであったりする。 槍の将軍であるハーネス・シードなどは、自分の鍛錬相手は「陛下だ」と公言している。 ) 訓練判定:分類/槍術・シャドー サーラ:大成功! いつの間にか、顔見知りや、顔を知らない騎士(あるいは従騎士)が、サーラの演技を感嘆しながら眺めている。 その中に、同じ槍の第一騎士団の騎士隊長である、ニュアージュというエルフの姿も混ざっている。いつも、どこかしら惚けたような男だが、得意としている小剣の扱いはなかなか鋭い。槍も弓も使うようだが、そちらの腕前の方はサーラは知らなかった。 |
サーラ |
訓練場に入ると、サーラの表情がほころんだ。 「思ったとおり、人が少ないな。 これなら多少武器を振り回しても迷惑にはならんだろう。」 鼻歌を歌いながら、ずんずんと奥へと進む。 顔見知りの騎士に軽く挨拶などをしながら、訓練用の槍を手に取った。 軽く振って重さを確かめると、人形に向き直る。 「――さて、はじめるか。」 そんな風に呟くと、に、と笑う。 金色の目に強い光が宿る。 |
GM |
サーラが訓練場に移動してきました。 |
GM |
訓練場は地下に造られていて、騎士団寮の隣接区画から階段を下りたところにある。城内の他の場所と比べて、かなり天井が高く、敷地も広い。大型の武器も振り回せるようにできているのだろう。 基本的なトレーニングはここで、馬術を含めた総合的な訓練は、野外訓練場で行うことになっている。 訓練場内には、型の相手を務める人形が立っていたり、水のたたえられた木桶が置かれていたりする。この水桶の用途は様々だ。 また、壁の一面には、先を綿と皮で包んだ槍や、木剣などが立てかけられている。刃を潰しただけの鋼の武器も置かれているが、少なくとも一人前と認められていないものが使うことはない。 この時間、利用者の姿は多くはない。 昼間にはまとまった時間の取れない騎士隊長や、夜の巡回の前に身体を温めておこうと考える(まだ寒い季節ではないのだが)などの若い騎士の姿がちらほらと見える程度である。 |